2017年12月26日(火) 週刊 適正在庫の視点から Vol.182【電車の座席の循環】

適正在庫の広場 TSCブログ
2017/12/26

 

 

【電車の座席の循環】

 

通勤はいつも始発電車を選んで座ることができます。

1時間くらいの長距離通勤なので、途中で、お年寄りや妊婦さんなどに、座席を譲ることが、

多いのですが、譲った座席をご返却いただいて、また別の方にお譲りしたりということも結構あります。

 

こうなってくると、座席という商品の商社をやっているような感覚になることがあります。

いったんお預かりして、必要としている方にお譲りし、またご返却いただいた後、

必要としている方にお譲りし、、、 という具合に、座席のパスワークの中継点役を、

毎朝楽しんでいます。 このことに気づいてから、他の電車の時も、

 

積極的に空席を見つけては座るようにしています。 後から乗ってくる、

座席を必要としている人のために、とりあえず自分が確保しておくという感覚です。

 

もともと、電車の中で座ることが大好きなので、 立ってるのがつらい人の気持ちも

よく分かるのです。 ここでの座席を、お金ととらえると、 経営者の社会的な役割というのは、

こういった事にあるのかもしれません。

 

【紫の花に詩を織る】

 

悲しくて泣く人の後ろから僕は何を想う?

それをまた笑う人 と終わらせる人 (中略)

後ろから僕は何て言おう?後ろから僕は何て言われよう?

 

見えない世界に色をつける声は誰だ AH この指で僕は僕を差す

その度にきっと足がすくむ 見えない世界に色をつける声は僕だ

ーサカナクション「エンドレス」よりー

 

※来週はお正月休みとさせていただきます。





2017年12月21日(火) 週刊 適正在庫の視点から Vol.181【何度でもやり直せる】

適正在庫の広場 TSCブログ
2017/12/21

 

【何度でもやり直せる】

パソコンはおろか電気もなかった時代のオタクは何をやっていたか? きっと、空を見ていたのだと思います。 太陽が朝昇り夕に沈み、また翌朝昇る。 月が満ちて欠ける。 季節の星座のめぐり。 現代でもこんなに面白いものはないですね。 そして、”時間”という概念はオタク達が生みだしたのだと思います。 だからきっと、時間の起源は、日の出と日没の繰り返しなので、 時間とは循環するものなのでしょう。 過去から未来に向かって一直線に進んでいくのではなく、 ぐるぐる廻っている。 こう考えると、表題に掲げた「なんどでもやり直せる」という事になります。 今日がだめでも明日がある。 今年はできなかったけど来年はきっとうまくいく。 今生では結ばれなかったけど来世ではきっと、、、 生命とは循環しながら続いていくものである と定義すると、 生命の流れを途切れさせなければなんどでもやり直せるわけですから 「流れを止めない」適正値を求める技術が大切なのです。

 

【やさしくあるこうよ】
われらは何事もしておらぬのに、空は青々と美しい。時に曇り、雷雨ともなるが、いずれ青空が戻ってくる。 それを信じれば何があろうとも悔いることはない。 いずれ、われらの頭上には かくのごとき蒼天が広がるのだ。 ー葉室麟『蒼天見ゆ』より

 

 

【ご感想は本メールへの返信でどうぞ】
ときどき、本メールへの返信でご感想をお送りいただくことがあったのですが、 とってもうれしいことなので、正式に受け付けることにいたします。 いただいたご感想にはできるだけお返事を差し上げるように致します。 本文の感想だけでなく、コラムの感想も大歓迎です。 そのままメール返信していただけるだけで届きますので、お気軽にご意見・ご感想お寄せ下さいませ。

 

 

 

 

第18回(通算76回)さまざまな確率推論を活かす

 

【既成概念を脱ぎ捨てる】

夏の間だけですが、葉山にある研究所では、ひとりになってパンツ一丁でプログラミングをしていました。適正在庫を計算するコンピュータプログラムは、実はこうして生み出されていたのです。

ソフトウェア開発の仕事はアイデアが大切なので、従来になかったような斬新な発想をするためには、既成概念を脱ぎ捨てる必要があったからです。服を脱ぎ捨てるというカタチから入っていこうとしたわけです。

考えてみれば、私たちは生まれてからずっと、いろいろな衣服やら鎧やらをまとっていたように思います。子供の頃は、親や学校の先生からよい子になるようにしつけられ、会社に入れば理想の社員像を示され、家庭ではよき父母として振る舞うことを求められ、という具合にいつもどこかで「あるべき姿」を示されて、無意識に他人から与えられた理想を目指していたように思えます。

学術分野でも、受験の際の無駄なく短時間で正解に辿り着く効率的思考法に始まり、専門分野の常識的発想から逃れられなかったり、自分自身の成功体験の枠の中でしか発想できなかったりということが多いように思います。

こういうときに、いかに既成のとらわれから解放されて自由な発想をするかが重要なのですが、オフィスで机に向かっていてもよいアイデアが生まれるわけではないことなど皆さんご承知の通りです。外を散歩したり、瞑想したり、音楽を聴いたりとその人その人でさまざまなやりかたがあるわけです。

 

【プロダクションルール】

服を一枚一枚脱いでいくように、自分の考え方のクセをはいでいく。あるいは、大前提として疑ってみたこともないような事実認識を洗い直してみる。知的な作業においては、このようなプロセスが必要不可欠となります。

事実も不確実、考え方そのものも不確実。こんな思考の進め方を、多くの経営者は日常的に行っています。確実な事実情報を基に、確実な方策を実行するだけなら誰でもできるわけですから、当然といえば当然です。そして、生産管理の現場では、ミクロなレベルでのマネジメントが同様に行われているといってもいいでしょう。何をいくついつ、つくるのか調達するのかというのは、不確定な情報を基にする意思決定なわけですから、生産管理者というのはまさに工場現場の経営者なわけです。

 

この意思決定においても、どのように考えを進めるのかという方法を自覚することが大切になります。

 

私は、学生時代に覚えた麻雀で身につけた経験則を、社会人になってからのAI研究で編み出した技術で手法化したやり方で判断しています。AI研究といっても、今はやりのディープラーニングではなくて 、第2世代のエキスパートシステムです。故障診断等で専門家が持っているノウハウを IF~THEN~ という形式のプロダクションルールで記述し、これをたくさん集めたルールベースを使って推論エンジンで原因を推測するというシステムのことをエキスパートシステムといいます。

 

ここで、IFの後の「~」には、「熱がある」とか「異臭がする」などといった事実がくるのですが、この事実が本当かどうかを「本当である確率60%」などといった真偽確率を付けて表し、さらに、個々のプロダクションルールにも、その判断ルールの確からしさの確率を付けて、それで、推論エンジンを動かすわけです。 わかりやすい例でいうと、「風が吹けば桶屋がもうかる」というプロダクションルールの信憑性確率が80%で、明日風が吹く確率が50%だったら、80%×50%=40%が「明日に風が吹いて桶屋が儲かる確率」であるということになるのです。 その後、適正在庫理論の研究で磨いた確率分布を合成する技術も使って 真偽確率を確率分布で捉えるように改良をすすめて、今日に至っています。

ただ、いつもこの手法に則って、真偽確率付きの事実と信憑性確率付きプロダクションルールを列挙して、推論をしているかというとそうでもなくて、多くの場合は暗算をするように、頭の中で推論を進めます。だんだん面倒くさくなって、途中処理をすっ飛ばして、直感で答えを出すことも多いのですが、こっちの方が優れた解答になることも多くなってきました。

 

【アンサンブル予測の有用性】

気象庁の技官の方からアンサンブル予報という気象予測手法を教えていただきました。予想精度の向上した気象情報を用いることで、食品の需要予測を用いることで、食品の需要予測を上げて食品廃棄を削減しようとする活動の中のことです。私からは、サプライチェーンマネジメントやロジスティクスの技術を提供し、気象庁・気象協会からは気象予報に関する情報提供をいただいて、研究活動をすすめたわけです。

最新の気象予測では、スーパーコンピュータを使った物理現象のシミュレーションを行っており、そのシミュレーションの初期状態として、複数種類の前提を置きます。つまり、前提事実がひとつに確定していないシミュレーションであるわけです。

これで、シミュレーション結果を折れ線グラフにプロットしていくと、時間軸方向に複数線の折れ線が幅を拡げながら伸びていきます。その幅の大きさから、予測値のバラツキを求めて気象予報を出すのだそうです。

流れを止めない適正在庫の算出には、このアンサンブル予報にヒントを得た技術が使われています。安全在庫の量を決めるのに、ばらつきの大きさが効いてくるのはよく知られていますが、そのばらつきの予測を、複数の種を蒔くことで行う技術であるとご理解下さい。複数の種のことをシナリオと名付けて、「過去延長シナリオ」、「楽観シナリオ」、「悲観シナリオ」などといった将来の入出庫予測を用意することで、過去データがなくても、需要予測や適正在庫計算ができるようになったのです。

 

 

 

 

リードタイムを短縮しても在庫削減には直接結びつかない

適正在庫の広場 TSCブログ
2017/12/14

 

サプライチェーンマネジメントの世界では

リードタイム短縮によって在庫削減を進めようとする活動が推奨されていますが、これは全くの無駄な努力に終わります。

最新の在庫理論研究によれば、安全在庫の計算にはリードタイムの値が直接関係しないことが証明されています。

古典理論の安全在庫計算式に、リードタイム項が入っていたことを拠り所として、世界中の専門家の多くがリードタイムを短縮することで安全在庫が圧縮されると主張し、改善指導を生業とするコンサルタントも多数存在していました。

しかし、古典計算式は、科学の基本であるディメンジョンチェック(左辺と右辺の単位が揃っているかどうかの確認)すれば、誰にでも科学的に誤りであることが分かることが知られるようになりましたので、ご自身で確認されることをお勧めします。

科学や技術やマネジメントの世界では、間違った仮説に基づいて、誤った指導がされることが、よくありますので、常に最新の技術動向をチェックすることが大事です。

このブログ「適正在庫の技術解説」では、在庫理論の最新動向を随時ご紹介していきます。(勝呂隆男)

 

【適正在庫、削減。適正在庫・発注点を科学的に算出するソフト】
APIM(エイピム)については>> http://www.tscinc.co.jp

 

 

2018年 1月セミナーのお知らせ

適正在庫の広場 TSCブログ
2017/12/12

◼︎2018年1月19日(金)
第22回 新!適正在庫の考え方・求め方セミナー
東京・テクニカルソリューションズ本社にて開催

欠品を防止しながら在庫を削減する在庫適正化のためには、多すぎず少なすぎない適正在庫の値を正しく知る必要があります。また、その値を使って自社の在庫管理システムを上手に運用することも大切です。本セミナーでは、まず、自社の生産・調達・販売・物流システムに合った適正在庫を知るための基本を学び、次いで適正在庫をエクセルでも計算できるように、データの集め方から計算方法までを具体的に解説します。そして、実際に自分で適正在庫を計算して、その結果で在庫がどう推移するであろうかのシミュレーションを行って、正しい適正在庫を知ることの威力を確認します。

PCシミュレーション演習を行うことにより、適正在庫基準値を使ってどのように在庫適正化を進めたらよいかのノウハウも身につけていただけます。日本に安全在庫の古典理論を紹介し、適正在庫コンセプトを根付かせた伝説のセミナー「適正在庫の考え方・求め方セミナー」が、少人数制PC演習中心のセミナーで復活したものです。。
講師は、在庫理論の第一人者・勝呂隆男。単なる在庫削減ではなく、適正在庫を定めることで戦略的な在庫投資をおこない売上げを伸ばし利益を拡大する方法を徹底的に学んでいただきます。

 

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◼︎2017年12月25日(木)
第17回 適正在庫APIM無料紹介セミナー
東京・テクニカルソリューションズ本社にて開催

本セミナーでは適正在庫理論のパイオニア・TSC勝呂隆男が『APIMを活用して、在庫適正化をすすめる方法と考え方』を、ご説明します。適正在庫算出ソフトAPIMの導入をご検討されている方を対象として、その考え方と技術の概要を紹介し、
APIMで算出した適正在庫基準値を使って在庫適正化活動を進める方法を解説します。

 

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