第14回(通算72回)未来の基軸通貨

【ゾウの時間、ねずみの時間】

「自分の身体に合わせて呼吸するのではなく 呼吸に合わせて身体を調整せよ」

これは、スキンダイビングのインストラクターに教えていただいたことですが、その方いわく、本で読んだ知識ではなく、自身のダイビング体験から自然と習得したノウハウだということでした。

実際、スノーケルをつけて海に潜って泳いでいると、月の引力による潮の満ち引き、太平洋の彼方からのうねり、沖の漁船からの波、あるいは側にいる仲間からの水流など、流れに合わせて呼吸が進むことが分かります。その呼吸に合わせて身体を整えることで、心身が楽になり無理なく潜水できるのです。

この波のサイクルですが、海辺で観察すると、平均して1分間に18回押し寄せていることが分かります。そして、人間の平常時の呼吸数もこれと同じであることを最近になって知りました。呼吸というのは、地球のリズムに合わせて行われるものなのですね。

この呼吸数を4倍すると72になるのですが、この値は、平常時の人間の1分間の心拍数です。そして、ほ乳類の生涯心拍数は20億回で一定だという仮説があります。『ゾウの時間、ねずみの時間』(本川達雄薯)という本で知りました。ゾウのように身体の大きな動物は心臓の鼓動もゆっくりなので長生きをし、ねずみのように身体の小さい動物は鼓動が早く短命なのだという説明です。

20億回を平常時の人間の心拍数72で割った値を、365で割り、それを24で割り、更に60で割り算すると、約53となりますから、織田信長の時代に人生50年と言ったのは正しいのかなとも思えますし、眠っている時間の心拍数低下や個体差で補正するともっと正確な値になるのかなとも思えますが、標準寿命が生涯心拍数で決まるというのは、とても魅力的な仮説です。

【スマートウォッチに注目】

私のエンジニアとしての出発点はIE(インダストリアル・エンジニアリング)なので、ストップウォッチにはこだわりがあります。標準時間設定のための時間測定に使うのは、1分間を100分割するデシマルウォッチです。時間を集計するのに、そのほうが計算が楽なからですが、IEr(IEエンジニア)はやっぱりデシマルウォッチだろ〜って今でも思っています。新入社員の頃に、それまでのアナログ式ウォッチの先輩お下がりではなく、最新デジタル式の新品を買ってもらったときはとても嬉しかったです。独立時に個人で購入した、SEIKO S039-4000は、今でも宝物です。

というわけで、最近のスマートウォッチはとても気になります。スケジュール管理やメール受信機能がついているくらいのときは全く魅力を感じなくて、アスリート向けに心拍数や体温、歩数などの測定機能が付加させるようになって注目するようになり、最近の決済機能付モデルの登場でやばくなりました。私の要求スペックからすると、更に長期間のライフログ機能がついてくると、いよいよ試してみようかなの段階になります。

冒頭のスキンダイビングの趣味だけでなく、サーフィンやカヌー、トレッキング、トレラン、登山も大好きなアウトドア派・自然派ではありますが、一方で、パソコン小僧でもあり、ITガジェットコレクターで、人類のサイボーグ化にも否定的ではありません。ジェミノイドFという美人アンドロイド女優に、恋してしまった経験もあるくらいです。

【生命通貨の概念とその利用方法】

個人的な印象ですが、仮想通貨と呼ばれるビットコインなどの基礎技術であるブロックチェインとIoTの結合によって、新しい貨幣制度に移行する時代が近づいているように思えます。経済の仕組みが大きく変わりますので、われわれモノづくりに携わる者にも影響は大きいと思います。貨幣の機能には、支払、価値尺度、蓄蔵、交換手段の4つがあり、全ての機能を備えた貨幣は文字社会の誕生以降という事ですので、だいぶおおざっぱではありますが、次のような歴史観を持つことができます。

250万年前 人類誕生

3万年前 農耕開始=在庫の誕生

6千年前 通貨の誕生

2千年前 近代宗教の誕生

400年前 近代科学の成立

現代 適正在庫2.0(笑)

XX   生命通貨の誕生

ここで、「生命通貨」と称しているのが私の提案で、現在の基軸通貨を、生命量=生涯時間数に置き換えようという発想です。在庫の事を研究していると<腐らない在庫>というのが、自然の流れに反する諸悪の根源になっているように思えます。在庫は悪だ、ではなく、腐らない在庫は悪だ!というわけです。

腐る、つまり有限の寿命があって、万人に等しく分け与えられているものは何かというと、時間であり、生涯時間ということになります。適正在庫の基礎理論たる「時間場の理論」によれば、時間は相対的なもので、存在物それぞれが時間を持つことになります。先に述べたように、生涯鼓動数20億回が各人の持つ時間ということになりますから、スマートウォッチで測定された鼓動回数を基に、ライフログ機能を付加することで、ある能力を習得するために費やした時間総量までを含めての価値尺度計算機能を持たせ、その支払、交換、蓄蔵までをスマートウォッチで行うというアイデアです。メディアによる拡散効果と能力習得時間までをカウントすると、それが「付加価値」の新定義になります。

以上のアイデアを具現化するための、技術が適正在庫2.0であり、基礎理論としての時間場の理論というわけです。電機メーカーの凋落や電気自動車の戦略ミスで日本経済の行方に暗雲が漂っていますが、もしかしたら、適正在庫の技術から新しい未来が切り開かれるかもしれませんね。

 

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