2018年6月5日(火) 週刊 適正在庫の視点から Vol.203【ハイブリッドコミュニティ時代の社会規範】

適正在庫の広場 TSCブログ
2018/06/05
【ハイブリッドコミュニティ時代の社会規範】

家族や地域社会に代表されるリアルコミュニティと
近年のSNS上に登場したヴァーチャルコミュニティの
中間に存するものとして提案している、ハイブリッドコミュニティの時代が到来したときの
社会規範はどうあるべきかについて考えてみました。

国や州毎に法律が異なるように、
コミュニティ毎に社会規範は異なる訳ですが
ハイブリッドコミュニティ間の移動や所属濃度は各人の自由となる点で
生きやすさは格段に向上します。

ところがこうなると、あらゆるハイブリッド間に共通する、あるいは最上位に位置付けられる
社会規範が必要になって、やっかいなことになります。
やっかいどころか、おそらくそれに起因して争いが起こり、人類は戦争の時代からいつまでも卒業できなくなります。
天下統一の為の戦争という大義名分が現れるからです。

『全員が従うべき掟』が存在する、ないならつくってしまおう!

この発想が、実は間違っているのではないか?
というアイデアが閃きました。

世界にAさんとBさんの二人しかいないとしたら、
AさんからBさんに対する約束と
BさんからAさんに対する約束の
2つのルールをつくればいいのではないか?

世界が三人から成っているとしたら、ルール数は6となります。
n人から構成される社会の規範数は、その組み合わせの数となるわけです。

つまり、ルールは一つである必要は無い
という、APIMのピカソロジックの発展形なわけで、
このような大規模ルール群による社会規範の実現には、
やはりIoTのようなテクノロジーの登場が待たれるわけですが、
このような発想の根底には、

『徒党を組むこと自体が悪である』
という逆説的な発想があります。

人が群れをつくり、ライオンや熊に集団で立ち向かっていた時代には100%の正当性があった
『協力』という価値観は
鉄砲にはじまるテクノロジーの獲得により一人でも猛獣に立ち向かえるようになった時代においては
人同士の争いで『徒党を組む』ことによる紛争の拡大効果によって
正当性が失われつつあるのではないかという考え方です。

同盟関係を根拠とする他者(他国)に対する干渉行為が、
("協力することは善である"と正当化されることによって、)
野放図に拡大することが、戦争がいつまでもなくならない原因のひとつになっているのではないかと考えました。

この拡大効果に一定の制限を掛ける仕掛けとして、

『各人が他者に対して持っている権利の行使にはその他者からの個別な同意を必要とする』

というルールを考案し、さらに個々人・間相互の個別ルールの集合体として社会規範を形成させる。
という発想をしたわけです。

このアイデアを、生涯でもっとも共有時間の長い方、つまり妻に話したら
「おそらく今後数千年間は続く、人類のための新しい規範になるでしょう」
とリスペクトをいただき、第一号を引き受けていただきました。

妻から私に対する誓約書の形をとり、以下の骨子から構成されるものです。

1.私の活動時間を最大化することに協力する。(相手の価値観の尊重)
2.二人の関係に基礎を置く権利を私の同意なく行使しない。(権利と行使の分離)
3.上記1,2に反する言動は無効とし、してしまった場合は現状復帰につとめる。
4.紛争に際しては、身近なルールから始めて、より上位の社会規範に従った解決をすることとし、本誓約書をその最上位に位置付ける。

2年前の結婚25周年にあたって二人で新しい夫婦像を創造しようと宣言した
 http://command-ex.com/L4283/b3014/13201
成果の第一号になるのではないかと思います。

このような、社会規範の創造の仕方について、皆様からのご意見をいただきながら、
バージョンアップ(笑)を図っていきたいと思いますので、
御協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。


【たからぶね】

「『全構成員の結集した力で各構成員の身体と財産を守ってくれるような共同体、しかも各個人は他の人々と団結しながらも誰にも服従せず、以前と同様の自由を享受できる共同体の形態はどうすれば見いだすことができるだろうか』。」

ー  ジャン=ジャック・ルソー『社会契約論』(1762年)より
 (18世紀フランスで活躍した、哲学者、思想家。ジュネーブ共和国生まれ。)